「複数のサービスにログインする際に、毎回パスワードを入力するのが面倒」と感じている方は必見です!
シングルサインオン(SSO)は、一度の認証で複数のサービスを利用できるシステムで、ユーザの利便性を大幅に向上させます。
本記事では、シングルサインオン(SSO)の仕組み、メリット、デメリット、そして導入時の注意点について解説します。
様々な方式やセキュリティ対策、さらにはデメリットを解消する方法についても詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
ウィンマジックのMagicEndpointを利用することで、Windowsに生体認証のみでログインすればお使いのSaaSへのシングルサインオンをサポートします。
MagicEndpointは従来の単なるシングルサインオンではなく、実はバックグラウンド鍵を使って毎回サインオンしていますので、セキュリティ面でも安心です。
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シングルサインオン(SSO)とは?
複数のWebサービスやアプリケーション、クラウドサービスへのアクセスを簡素化するために、シングルサインオン(SSO)が活用されています。
SSOとは、簡単に言うと一度の認証で複数のサービスにログインできる仕組みです。
従来、ユーザは各サービスに個別のIDとパスワードを登録し、ログインする必要がありました。
しかし、SSOを導入することで、ユーザは共通のIDとパスワードで複数のサービスにアクセスできます。
これにより、ユーザはサービスごとにIDとパスワードを入力する手間が省け、利便性が向上します。
シングルサインオン(SSO)の仕組みと方式
シングルサインオン(SSO)は、複数のWebサイトやアプリケーションに、一度のログインでアクセスできる仕組みで、4つの主要な方式があります。
それぞれの特徴と仕組みを以下で解説していきます。
代行認証方式
代行認証方式は、専用のエージェントプログラムが利用者の代わりに各システムのID・パスワードを自動入力する仕組みです。
このエージェントは、利用者が使用する各種サービスの認証情報を記憶し、PCに常駐することで、ログイン画面の表示を検知して自動的にID・パスワードの入力を行います。
そのため、利用者は個々のシステムにログインする際に、毎回ID・パスワードを入力する手間が省けます。
代行認証方式は、対応するシステムに制限が少なく、導入が容易というメリットがあります。
ただし、クライアントのPCに専用のエージェントプログラムを導入し、アカウント情報データベースへの接続環境を構築する必要があります。
リバースプロシキ方式
リバースプロキシ方式は、認証プロセスを中継サーバに委ねる仕組みです。
ユーザがPCから中継サーバにアクセスしてWeb認証を行うと、中継サーバから認証済みのCookieが発行されます。
その後、ユーザは中継サーバを経由して、様々なサービスにアクセスすることができます。
この方式により、ユーザはそれぞれのサービスで個別に認証を行う必要がなくなります。
リバースプロキシ方式では、ユーザのアクセスはすべて中継サーバを経由するため、ネットワーク構成の工夫が必要です。
ただし、専用のクライアントソフトウェアが不要なため、導入から運用開始までの時間を短縮できます。
エージェント方式
シングルサインオンを実現する手法の一つに、エージェント方式があります。
この方式は、Webサーバやアプリケーションサーバに「エージェントモジュール」と呼ばれるソフトウェアを組み込み、ブラウザとアプリケーション間の通信経路にアプリケーションを配置することで機能します。
エージェントモジュールは、シングルサインオンのために外部サーバと連携し、サーバ側で認証やアクセス権限のチェックを実行します。
エージェント方式は、リバースプロキシ方式と比較して、アクセス集中による全体への影響が小さいとされています。
既存のネットワーク環境をそのまま活用できる点は、大きな利点と言えるでしょう。
SAML認証方式
SAML認証方式は、IDプロバイダ(IdP)とSAML認証に対応しているサービスプロバイダ(SP)の2つの要素を用いた認証方法です。
IdPとSP間はあらかじめ証明書を交わし信頼関係を結びます。
ユーザが特定のWebサービス(SP)にアクセスすると、認証要求がIdPに送信されます。
その後、IdPはユーザの端末にログイン画面を表示し、認証を求めます。
認証に成功すると、ユーザは自動的にサービスへアクセスできるようになります。
この方式では、ユーザは一度認証を行えば、SAMLに対応した様々なサービスにログインする際に、改めて認証情報を入力する必要がありません。
そのため、ユーザの利便性を向上させる効果があります。
シングルサインオン(SSO)を導入するメリット
導入方法は色々とありますが、シングルサインオン(SSO)を導入すると、ユーザは複数のアプリケーションやサービスに、単一のIDとパスワードを使ってログインできるようになります。
これは、ユーザの利便性を向上させると同時に、セキュリティの強化にもつながります。
SSOによって、ユーザは複数のアカウントIDとパスワードを個別に管理する必要がなくなり、ユーザにとって大きな利便性をもたらします。
さらに、SSOは、パスワードが盗難された場合のリスクを軽減する効果も期待できます。
従来のSSOでは単一のIDとパスワードを使ってIdPにログインしますが、MagicEndpointではIdPへのログインにFIDO認証を使いますので、IdPへのログインにもIDとパスワードを使う必要がなくなります。
ユーザーの利便性向上
複数のWebサービスやアプリケーションを利用する際に、それぞれのサービスでIDとパスワードを入力する場合、管理が煩雑でログイン作業に時間がかかります。
そこで、シングルサインオンを導入することで、一度の認証で複数のサービスにログインできるようになり、利便性が向上します。
シングルサインオンでは、共通のIDとパスワードを使用して、複数のWebサービスやアプリケーションにアクセスできるので、パスワードの管理が簡素化され、ログイン作業の手間が削減されます。
さらに、一度の認証で複数のサービスにログインできるため、ユーザはスムーズにサービスを利用できます。
まとめると下記のような点で利便性の向上が図れます。
• IDとパスワード管理の簡素化
• ログイン作業時間の短縮
• サービス利用の利便性向上
シングルサインオンの導入は、ユーザエクスペリエンスの向上に大きく貢献します。
MagicEndpointでは、Windowsに生体認証を使いログインすると、他の全てのオンラインサービスには MagicEndpointがユーザに代わり、秘密鍵を使った認証を実施するため、ユーザは一度もIDとパスワードを入力することなく、全てのサービスにログインする事が可能になります。
パスワード管理の簡素化
複数のサービスにそれぞれ異なるIDとパスワードが求められる場合、パスワードを忘れてしまったり、アカウントがロックされてしまう可能性も考えられます。
このような状況では、社内のIT部門や情報システム部門がアカウントの復旧などの対応を行う必要が生じ、業務の負荷が大きくなってしまいます。
従業員が多い企業では、担当者がこうした対応に追われることで、本来の業務に集中できなくなる可能性も懸念されます。
MagicEndpointではIDとパスワードを一切使わないので、管理者の負担を軽減できます。
IT部門や情報システム部門などの管理者は、アカウント管理業務から解放され、より重要な業務に集中することが可能になります。
パスワード漏洩リスクの軽減
多数のIDとパスワードを管理することは、セキュリティリスクを高める要因となります。
従業員は、付箋に書き留めたり、推測しやすいパスワードを設定したりするケースも少なくありません。
しかし、このような行為は、パスワードが第三者に知られてしまう可能性や、情報漏洩のリスクを高めてしまいます。
MagicEndpointではIDとパスワードを一切使わないので、管理の負担を軽減し、パスワード漏洩のリスクを抑制します。
付箋に書き留める必要もなくなり、セキュリティ対策を強化することができます。
シングルサインオン(SSO)導入時のデメリット
シングルサインオン(SSO)の導入は、利便性向上やセキュリティ強化といったメリットをもたらしますが、同時に考慮すべきデメリットも存在します。
- セキュリティリスクの増加
従来のSSOは複数のシステムへのアクセスを一本化するため、セキュリティ対策が不十分な場合、不正アクセスや情報漏洩のリスクが高まる可能性があります。
MagicEndpointではIdPにFIDO認証を使ってログインするためセキュリティリスクが高まることはありません。 - システム障害の影響拡大
SSOシステムに障害が発生すると、複数のシステムへのアクセスができなくなるため、業務に大きな影響を及ぼす可能性があります。 - 導入コスト
SSOシステムの導入には、システム開発や運用などの費用がかかります。 - 運用負荷
SSOシステムの運用には、ユーザ管理やセキュリティ対策など、継続的な負荷が発生します。
SSO導入を検討する際には、メリットとデメリットを慎重に比較検討し、自社にとって最適な判断を行うことが重要です。
下記に具体的にデメリットをご紹介いたします。
システム停止時の影響
シングルサインオンシステムが停止すると、複数のサービスにログインできなくなるため、業務や経営に支障をきたす可能性があります。
特に、経営に重要なサービスのアカウントがシングルサインオンに依存している場合、システム停止による影響は深刻です。
これは、シングルサインオンの欠点の一つとして認識されています。
万が一、シングルサインオンシステムが停止した場合に備え、重要なサービスやシステムのアカウントは、シングルサインオンとは別に管理することを推奨します。
パスワード漏洩時の影響拡大
IDとパスワードを一元管理するシングルサインオンは、ユーザにとって利便性向上に役立ちますが、セキュリティ面のリスクも伴います。
外部への情報漏洩が発生した場合、登録済みの複数のWebサービスやアプリケーションが不正利用される可能性があり、深刻な被害につながる可能性があります。
シングルサインオンの導入を検討する際は、セキュリティ対策を万全にすることが不可欠です。
具体的な対策としては、ワンタイムパスワードや生体認証、二段階認証などの導入が有効です。
これらの対策は、パスワード漏洩が発生した場合の被害を最小限に抑える効果が期待できます。
- ワンタイムパスワード
毎回異なるパスワードを発行することで、不正アクセスを抑制します。 - 生体認証
指紋や顔認証など、本人しか知らない特徴を用いることで、不正利用を防ぎます。 - 二段階認証
パスワードに加えて、スマートフォンなど別のデバイスへの認証コード入力など、複数の認証プロセスを設けることで、セキュリティを強化します。
こちらの記事もぜひご覧ください。
2段階認証と2要素認証の違いとは?具体例もあわせて解説!
MagicEndpointはIdPへのFIDO認証に使う秘密鍵をPCのTPM内に保存するため、秘密鍵が漏洩する心配はありません。
サービス利用範囲の制限
シングルサインオンを導入する場合、すべてのサービスとの連携が保証されるわけではありません。
クラウドサービスの中には、独自の認証システムを採用しており、標準的な認証システムに対応していないため、シングルサインオンとの連携が実現できない場合があります。
そのため、シングルサインオン導入後に、必要なサービスが連携できないという問題が発生する可能性も無視できません。
セキュリティ強化や利便性向上といった目的を達成するため、企業がクラウドサービス導入を検討する際には、シングルサインオンとの連携可能性を事前に確認することが非常に重要です。
連携できないサービスが存在する可能性を考慮し、導入前に十分な調査と検証を行うべきです。
シングルサインオン(SSO)のまとめ
シングルサインオン(SSO)を導入することで、複数のサービスを一つのID、パスワードで管理し、ユーザの利便性向上とパスワード管理の簡素化を実現できます。
しかし、システム停止時の影響やパスワード漏洩時の影響拡大などのデメリットも存在します。
IPアドレス制限やワンタイムパスワードなどの対策を講じることで、安全性を高め、快適なサービス利用を実現しましょう。
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